会期:2021年1月9日(土)-1月17日(日)、2月5日(金)-14日(日)
※月火水木休み 10:00-17:30
料金:無料(LIVEは投げ銭)
出展作家:水内義人
ラジオパーソナリティ:飯村有加
ライブ出演:米子匡司、アサダワタル
新型コロナウイルス感染症の影響で自粛生活を余儀なくされた日々の中、他人と積極的に会って話す機会が極端に少ない期間を多くの人が体験しました。現在も、公の場で大きな声でマスクをせずに声を発することは憚られます。そのような時勢の中、あえて、「発声すること」、つまり、肉体から音を発生させるという、もっとも原始的な表現にスポットを当てた展覧会(現地・オンライン)を開催し、人間の身体的、精神的な原点を見直す機会を創出します。
◉ オンライン情報
ライブ配信:YouTube
ラジオ配信:Spotify
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◉ パフォーマンス&ライブ
LIVE 出演:水内義人、米子匡司
2021年1月16日(土)19:00-20:30 open 18:30 ※事前予約制(予約フォーム)
※予約は感染症対策で先着5名となります
※オンラインでの配信も実施いたします
アサダワタル パフォーマンス&トーク(アサダワタル×飯村有加)
2021年2月7日(日)時間未定 ※事前予約制(予約フォーム)
名も無き発酵物「試臭会」
2021年2月14日(日)16:00-
最終日に、集まった声に耳を傾けながら、水内が歩き採集した物達を発酵させた物を希望来場者で試臭いたします。
観覧無料、予約不要
◉ お出かけ編 | ディレクション:村田典子
家電により家事が楽になり、コミュニケーションもデジタル化が進むと身体感覚が希薄になってきます。水内作品にはあけっぴろげな生理現象がよく取り入れられますが、観客は自身の身体に立ち返り、服のように着込んだ社会的規範や同じ動物としての他者を照らします。今回は水内が用途不明なモノを制作、路上で出会う人に用途を問いかけ発生を収集し作品化します。またその道中で拾った変質する「もの」をあわせて展示することで、水内の生々しい編集がなされる「声」はどんな対比をみせるでしょうか。
◉ お招き編 | ディレクション:飯村有加、浅利大生
皆がマスクをつけて、距離を取り、コミュニケーションが希薄になった。収入が減り、苦しい状況の人も多い。その一方、これまでの働き方や生き方を見直した人も多い。悪い側面も良い側面も、世界中の人が影響を受けている。
この状況を、うまく自分の言葉にできずにいます。私は、今のこの状況をどう考えているのか、未来にどう繋げていくことができるのか。そのヒントを知りたくて、奈良市内在住のアーティストをはじめ、主婦、子ども、演奏者など幅広い方々にゲストにお越しいただき、ラジオを収録・配信、声をアーカイブ化します。ラジオのオープニングミュージックは米子匡司(音楽家)が現地をリサーチ・制作。奈良の日常・声・表現が交わる瞬間を捉えます。
ラジオと音楽ははPodcast・Spotify・YouTubeで配信、展覧会でも楽しめます。また、展覧会会期中に公開収録も予定しています。
◉ アーティスト・パーソナリティコメント/プロフィール
"奈良の町で「清き名も無き物体」を持ち歩き声を集め、歩きながら「採集した物達」を声で発酵させ、最後は皆で全てを分かち合う事を試みる。”
水内義人(みずうちよしひと)
美術家。独自の視点と解釈でつくりだすユーモアの中に物事の起こりを感覚的に突きつける展示、パフォーマンスを中心に行い、国内外で活動。近年は、自身の声を使う作品を多く制作している。他に、自身の声のみを使った1人コントユニット「DJ方」、バンド「巨人ゆえにデカイ」、「Gas group(おならオーケストラ)」等で活動。
http://www.yoshihito-mizuuchi.net
"私はアーティストではない、芸術と喋ることが好きなただの平凡な人間ですが、そんな人間だからこそできる意義ある楽しいラジオを模索し、コロナ禍における多様な声や表現を集めていきたいと思っています。未熟ですが、頑張ります。"
飯村有加(いいむらゆか)
一般社団法人はなまる代表理事、アートコーディネーター。恩師タナカカツキ(マンガ家)の教えにより、大学時代よりインターネットラジオの配信をはじめる。2017年7月、自身が聞き手となり、ゲストと共に芸術と日常について話す「maruroom放送室」を開設。不定期で更新中。
"空気の色が変わったようで、今年はいろいろ、思いもつかなかった事がありました。今までやったら同じ場を過ごして、身振りや目線で伝わったことも、言葉で伝えないといけないような事もあって。
言葉をもっとうまく使えたらなと思うし、声にもっと気持ちを乗せられたらなと思います。ラジオはもともと好きな媒体だし、飯村さんは声で考えと気持ちを伝えようとがんばってらっしゃる、良い話し手だし、今回はお誘いいただけて嬉しいです。”
米子匡司(よなごただし)
音楽家。トロンボーン・ピアノ奏者。プログラマ。自作楽器やほかの道具を使い、音にまつわる試みを行う。
近年の活動は、楽器と自作楽器を使ったライブのほか、フィールドレコーディングと野外での演奏を町の地図に重ねた《地図》シリーズの制作や、屋外でのライブイベント《PARADE》の開催など。屋外でCDなどを販売する自動販売機の制作と設置も行う。
1999年にSjQ(SamuraiJazz)を結成し、2019までメンバーとして活動。2008年より2015年まで住居兼イベントスペースFLOAT(大阪市)を運営。
http://floating.jp/
"今回は、「住み開き」という表現と、音楽表現が交わる地平で、またSjQでの活動や、例年お世話になって来た奈良県立図書情報館で縁のある奈良でこういったオファーをいただけたことを嬉しく思います。最近、ライブから遠く離れて、日々の現場 ー福祉施設、復興団地、小学校、商店街などー で音を使ったいろんな日常的な取り組みを行っていました。そこから往還してどんなライブができるか、ちょっと自分なりに考えてみたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。"
アサダワタル(文化活動家)
1979年大阪生まれ。東京⇆新潟在住。2002年、バンド「越後屋」のドラマーとして、くるり主宰レーベルNMRより2枚のCDをリリースし解散。のちに紆余曲折を経て、大阪でNPOや寺院に勤めながらアートによる独特なコミュニティ活動を展開。2009年に自宅を他者にゆるやかに開くムーブメント「住み開き」を提唱し話題に。2010年以降は、音楽を軸に全国で様々なアートプロジェクトの企画演出と執筆に取り組む。アーティスト、文筆家、品川区立障害児者総合支援施設アートディレクター(愛成会所属)、東京大学大学院、京都精華大学非常勤講師、博士(学術)。著書に『住み開き増補版 』(ちくま文庫)、『ホカツと家族』(平凡社)、『想起の音楽』(水曜社)など多数。グループワークとして2018年まで在籍していたサウンドプロジェクト「SjQ++」では、アルス・エレクトロニカ2013サウンドアート部門準グランプリ受賞。
"ラジオというメディアが好きです。
映像のような派手さはない代わり、想像力をかきたて、ぬくもりを感じさせます。淡々とした番組が多いのも良いし、音楽をたくさん聴けることも良い。
硬いテーマも、難解な話題も、声のトーンやリズム次第で柔らかくなったりするのも面白い。
今回、声をつなぐプロジェクト「お招き編」にて音楽方面から関わらせていただきます。
maruroom放送局より発信される、奈良の日常が溶け合う音楽と、いまのリアルを伝える声。
困難な状況だからこそ、少し冷静に、ラジオならではの平熱の体温でお届けできればと思います。"
浅利大生(あさりだいき)
奈良市在住。sukima industries名義にて音楽/音にまつわるイベントの企画、制作、公演サポート等の活動を行う。
http://sukimaindustries.blogspot.
主催:一般社団法人はなまる
助成:奈良市文化芸術活動臨時支援事業、奈良県芸術文化活動のオンライン発信支援事業
プロジェクトフライヤーデータ(pdf)